甲状腺について

甲状腺ってどこにあるの?

甲状腺は、首の前側・のどぼとけのすぐ下にある小さな臓器です。気管のまわりを包むように位置しています。

ふだんは、首をさわっても分からないほど小さくてやわらかいため、特に意識することは少ないかもしれません。

どんな働きをしているの?

甲状腺は、体の代謝や成長、エネルギーのバランスを整えるホルモンを作って分泌しています。
また、カルシウムの調節にも関わっていて、健康な体の維持に欠かせない臓器です。

甲状腺に腫瘍(できもの)ができたら?

甲状腺に腫瘍ができても、ほとんどの場合は痛みや違和感がなく、自覚症状がありません。
ただし、次のような特徴があります。

  • 首の前にかたい「しこり」が触れる
  • 飲み込むと、そのしこりが一緒に上下に動く
  • 腫瘍が大きくなると、外から見てもふくらみが分かるようになることもあります

良性と悪性のちがいは?

甲状腺の腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)があります。

  • 良性腫瘍

最近では、サイズが小さく、症状がなければ定期的な経過観察だけでよいケースが増えています。大きなものや、圧迫感・声のかすれなどの症状がある場合には、手術を検討します。

  • 悪性腫瘍(甲状腺がん)

7割以上が進行がゆるやかで予後の良いタイプです。早期に見つけてしっかり取り除けば治る可能性が高いとされています。

次のような症状がある方は、一度医師にご相談ください

  • 首のしこりが気になる
  • 飲み込みにくさ・声のかすれがある
  • のどに違和感や圧迫感がある

検査は、超音波検査(エコー)や血液検査で、身体への負担も少なく行えます。
早期発見・早期治療が大切ですので、気になる場合はお気軽にご相談ください。